英語教師の英語勉強法

脱サラした英語教師の戦いです

【オールイングリッシュもどき】高校英語のEC (English Communication) の授業の進め方

「授業は英語で行うことを基本とする。」

現在、学校の授業は英語で行うことが求められています。

教師が「そもそもオールイングリッシュで授業できるのか?」という問題もありますが、「受験に対応できなくなるのではないか?」「生徒のレベルが低くて英語で授業しても意味が無い!」といった現場の声もあります。

オールイングリッシュで授業をして本当に生徒の英語力が上がるのかは統計データが無いのでわかりません。ただ、政府や世間一般の皆様からは、そういった授業をすることが英語教師に期待されていると思います。

「こういう風に授業をしています!」という情報が少ないので、今ぼくがやっている授業を紹介します。


教えている学校のレベル

高校1年生向けの授業で、EC (English Communication)の授業例です。

1つの授業の時間は、50分です。

いわゆる進学校で、センター試験の偏差値は約50と、進学校の中では全体の真ん中くらいです。部活動が盛んなため、部活を引退してから猛勉強する生徒が多く、高校1年・2年生は偏差値50を超えている生徒は4分の1です。

ただ、真面目な生徒が多く、授業妨害するような生徒はいないので、全国的に見て、授業はやりやすい方だと思います。

それでは、授業の流れを紹介します。


全体の流れ

・5分: 単語テスト
・15分: リスニングやリーディングの練習
・5分: New Wordsの確認
・22分: 本文の文法解説
・3分: まとめ
合計: 50分


5分: 単語テスト

学年全体で単語テストを実施しています。

毎回授業の最初に、指定教材から20個ずつ単語テストを実施しています。

問題形式は、文脈もなく3つの選択肢から日本語を選ぶ問題です。

consider
①考える ②支払う ③交換する


20問を2分間で実施しています。

終わったら隣の人と交換させ、丸付け、点数を書かせて、生徒の点数の状況を把握するため、プリントを回収します。

回収したプリントは、記録した後、返却します。

この全体のやりとりで、合計5分ほどかかってしまいます。授業が始まってまだ2週間なので、ゴタゴタしています。今後は、試験時間を2分から1分半、全体のやりとりの効率化をして4分くらいで終えられるようにする予定です。


英語表現

・Let’s start a vocabulary test. Please close your textbook.

・I’m going to pass out the handouts. Please take one and pass them back.

・You have 2 minutes for this test. Ready go!

・1 minute left!

・10 seconds left!

・Stop!

・Switch your answer sheets with the person sitting next to you and check the answers with a red pen.

・教師が答えを言って、生徒が丸つけをする。

・Please write the score and the maximum score is not 100 but 20.

・Please pass your papers to the front, and put your sheet on the top. (出席番号順にするため)

・Thank you!


15分: リスニングやリーディングの練習

現在実施しているリスニングやリーディングの練習を紹介します。


30秒: リスニングを1回

前回の授業で文法構造や日本語を確認した文章のリスニングを1回流します。


英語表現

Please listen to the CD one time.


3分: スタンディング・ペア・リーディング 2回

隣同士でペアを組んでリーディングを実施します。チャンク毎に区切られているプリントは配布済みで、生徒は交互に英語を読みます。2回目は読む順番を変えさせます。

2回読み終わったペアから座ります。座った順番に「1位!」「2位!」・・・などと、声がけを行います。このとき教師は、机間巡視を行い、生徒の発音やアクセントをチェックします。このとき、ストップウォッチでタイムを計って、一番早いチームと遅いチームの時間を黒板に書きます。


英語表現

Please make a pair with the person sitting next to you.

Please read the textbook line by line, and you can sit down when your pair finish reading it twice.

Every one, stand up!

Ready Go!


4分: 英語から日本語に和訳する

同じペアで、一方が読んだ英語を、もう一方が日本語に訳すというアクティビティをします。

日本語に訳す方は、英語も日本語も一切何も見ないで実施します。

このアクティビティでは、2分ずつ区切ります。2分経ったら、教師の合図で英語を読む方、日本語に訳す方を入れ替えさせます。ペアによっては、1年生なのでペアワークを始めないところもありますが、その時は近くに行って、「どうせすぐ仲良くなるんだから、早く始めてー」などと日本語で声がけをします。


英語表現

・Next, one side reads English line by line, and then the other partner translate it from English into Japanese.

・When you translate into Japanese, do not see anything! Close your textbook or please turn over your handout.

・You have 2 minutes. After 2 minutes, please switch your role.

・Ready Go!


5分: 日本語から英語に英訳する

同じペアで、一方が読んだ日本語を、もう一方が英語に訳します。

英語に訳す方は、テキストを一切何も見ないで実施します。

このアクティビティでは、2分半ずつ区切ります。2分半経ったら、教師の合図で日本語を読む方と、英語に訳す方を入れ替えさせます。

このアクティビティは、生徒にとって難しいですが、今のところ楽しんでやっています。この間も机間巡視を行い、生徒に近づいて、発音などを確認します。


英語表現

・Next, one side reads Japanese, and then the other translate it from Japanese into English.

・After 2 minutes 30 seconds, you can switch your role.


1分30秒: リピーティング

CDでチャンク毎に区切りながら、リピーティングを実施します。


英語表現

・Let’s start a repeating. You can listen to the CD line by line. When I stop the CD, please repeat the line in English. For example, ~.

・OK? Ready Go!


30秒: 最後にシメのリスニング

最後に、意味をちゃんと把握させながら普通にリスニングをさせます。


英語表現

・Lastly, just listen to the CD. Please pay attention to the meaning of the sentence.

・Ready Go!


リスニングやリーディングの練習まとめ

30秒: リスニングを1回
3分: スタンディング・ペア・リーディング 2回
4分: 英語から日本語に和訳する
5分: 日本語から英語に英訳する
2分: リピーティング
30秒: 最後にシメのリスニング
合計: 15分

実際のところ、まだ授業が始まって2週間ということもあり、リピーティングなどは時間が足りず、できていません。

まだ1年生ということもあり、ほとんどの生徒が"translate"の意味を知らないため、初めは例文などを言いながら"Please guess the meaning of TRANSLATE!“などと言って、アクティビティの説明を英語でしています。

同じアクティビティを繰り返していけば、"Standing pair reading! Ready Go!“だけで、生徒も動けるようになると思うので、1ヶ月も経てば、15分以内でできるようになるかなーと予測しています。


アクティビティの目的は、リスニング力の向上と、スピーキング力の向上です。メインは一番時間をとっている「日本語から英語に英訳する」活動です。ぼくの経験上、日本語から英語にできれば、ある程度なんでもできるようになると思うので、生徒が英訳をさせたり、英語を話すアクティビティは増やしていきたいと考えています。

また、ずっと同じアクティビティだと、生徒も飽きてしまうと思うので、リピーティングをシャドーイングにしたり、英語から日本語に和訳するところをディクテーションなどに変えたりしていきたいと考えています。


5分: 新出語句の確認

Repeat after me形式で発音を練習します。imageなどの外来語の発音の注意や、-tionなどのアクセントのパターンを教えています。また、半年ですべての母音・子音について触れられるよう、少しずつ解説していく予定です。

また、新出語句の意味については、生徒に当てながら品詞と意味を確認しています。使用している教材には、品詞を書く場所がありませんが、必ず書かせるようにしています。

品詞を間違った場合は、一緒に辞書を引くようにしています。1年生の場合は、電子辞書を新しく買った生徒も多く、使いこなせてない場合もあるので、そこもなるべく4月中に使いこなせるように指導しています。


22分: 新しいパートの文法解説

ここでは、新しいパートの文法解説を行います。

基本的に、すべて日本語で行っています。入試では、指示語や文法項目の理解は必須です。日本語で説明しても理解が難しい5文型や品詞を英語で説明するメリットが見つからず、日本語で授業をしています。

また、文法項目は総合英語(文法書)を使って解説しています。総合英語なしの方が授業はスムーズに進むと思いますが、生徒に総合英語を確認する習慣を身につけさせるために、必ず1日1回は総合英語を開かせるようにしています。

毎日総合英語を使う授業をしないと、いざ使いたいときに「ロッカーの中です」という生徒が増えるので、その対策でも必ず1日1回は総合英語を使います。


3分: まとめ

最後は「まとめ」としましたが、時間が足りず、中途半端に終わったりすることが多いです。

まだLesson 1なので、OやCの区別がつかない生徒が多く、予想以上に時間が取られているのが現状です。

新しく習うところのリスニングなどもやりたいですが、今のところ時間がなくて厳しいです。


新しいパートの文法解説

5分: 新出語句の確認
22分: 文法・指示語など解説
3分: まとめ
合計: 30分

日本語で解説する箇所が授業全体のうち60%を占めてしまっているので、文法解説の時間をもう5分縮めて、授業の最後にリスニングをやってTrue or Falseなどもやってみたいですが、何せ時間が足りない。

今は、まず最後の3分間の「まとめ」の時間を確保するために頑張っています。授業の最後にまとめがあるのとないのとでは、理解度が違うと思うんだよなー。頑張ります!